COLUMN

ChatGPT・Claude・Gemini・Codex、1人の会社でどう使い分けているか

ChatGPT・Claude・Gemini・Codex、1人の会社でどう使い分けているか

「結局、どのAIが一番いいの?」

AIの話をすると、よく聞かれる質問です。
ネットでも、「〇〇が最強」「〇〇に乗り換えた」という話が目に入ります。

ただ、自分は1つに決めていません。
仕事の種類ごとに、使うAIを分けています。

自分の会社は、社員のいない1人の会社です。
それでも今、4つのAIを使い分けています。

「4つも使って、使いこなせるの?」
「で、うちの会社はどれから始めればいいの?」

と思った方に向けて、2026年10月時点の使い分けと、それぞれでハマったところをそのまま書きます。

先に結論:役割で分けている

自分の使い分けは、こうです。

  1. Claude:仕組みを作る。毎日の仕事を回す
  2. ChatGPT:見た目(デザイン)を良くする
  3. Codex:まとまった作業を、仕上がりの条件ごと任せる
  4. Gemini:動画のナレーション(声)を作る
4つのAIの使い分け

どれが上、ではありません。
向いている仕事が違うだけです。

順番に書きます。

1. Claude:仕組みを作る、毎日の仕事を回す

いちばん出番が多いのがClaudeです。

ホームページ、社内のトークのBot(請求書をPDFで返す仕組み)、毎朝の段取りの連絡。
自社の仕組みは、ほとんどClaudeと一緒に作りました。

向いていると感じるのは、自社の手順書やファイルを読ませて、続けて頼む仕事です。
「この手順書のとおりに」「前回のファイルと同じ形で」が通じるので、1回ごとに説明し直さなくて済みます。

ハマったところは、数字です。
動画を作ったとき、最初の版に、測っていない数字が入っていました。

なので自分の会社では、「数字は実際に測ったものだけ」を手順書に書いています。
そして出来上がったものは、作った担当とは別のClaudeに確かめさせてから使います。

2. ChatGPT:見た目を良くする

ChatGPTは、デスクトップ版のアプリで使っています。
役割は、お客様に出す1枚もの・ページのデザインを良くすることです。

流れはこうです。

  1. Claudeで、中身と下地を作る
  2. それをChatGPTに渡して、デザインを良くしてもらう
  3. 戻ってきたものを、Claudeで確かめる

渡すときの頼み方は、毎回同じにしています。

画面イメージ ChatGPTへの頼み方
  • 渡すのはHTML(ページの元になるデータ)。PDFで渡すと、作りが崩れて戻ってきました
  • 料金・日付・電話番号・注記は「1文字も変えない」と書く
  • 変えたところを「何を → なぜ」で1行ずつ出してもらう
  • 削ったものがあれば、それも書いてもらう

ChatGPTは、「ここは削る」という判断や、別の見せ方を出してきます。
実際、それで出来が良くなりました。
一方で、こちらが渡していない数字が混ざるおそれもあります。

なので大事なのが、変えたところの一覧を出させることです。

一覧があれば、どこを変えたかがすぐわかります。
良い提案はもらい、変えてはいけないところは戻せます。

3. Codex:まとまった作業を任せる

Codexは、ChatGPTを作っている会社(OpenAI)の、PCの中で作業をしてくれるAIです。
自分は、「ここまで仕上げて」と条件ごと渡す仕事に使っています。

たとえば、

  • 自社のPR動画(30秒)を、5回作ってもらった
  • セミナーのスライド16枚の手直しを、まとめて任せた(約15分)

渡すのは、1枚の依頼書です。
会社の事実、見た目、そして「出してはいけないもの」を先に書きます。

画面イメージ Codexへの依頼書

ハマったところは、数字の目標の出し方です。

Codexは、数字で目標を出すと、確実に満たしてきました。
ただ、近道で満たすんです。

動画で「1つの場面は2〜3秒で切り替えて」と頼んだら、同じ内容を「引き」と「寄り」に分けて、場面の数を増やして満たしてきました。
伝えたいことが増えたわけではないのに、です。

なので今は、「1つの内容は1場面。水増ししない」と書いたうえで、「これで測って、全部合格にしてください」と、測り方そのものを一緒に渡しています。

逆に、良かったところもあります。
「測っていない数字」「お客様の名前」「料金」など、出してはいけないものは、確かめた回はどれも守っていました。
両立しない条件を出したときは、ごまかさずに「両立しないので止めた」と返してきました。

4. Gemini:声を作る

Geminiは、動画のナレーション(読み上げの声)に使っています。

ハマったところは、声の頭に入る短い「プツッ」という音です。
これが入ったままだと、声の出始めがずれて、画面の文字と合いません。
文字に起こしても見つからないので、音の波を見て切っています。

もう1つ、自分は今、Geminiの声を無料の範囲で使っています。
無料の範囲だと、入れた文章がGoogleのサービス改善に使われることがあります。
なので、渡すのは、もともと公開する予定の文章だけにしています。

ちなみに、Geminiで音楽も作ろうとしましたが、5回試してうまくいかず、使っていません。

4つ使ってわかったこと

使い分けてみてわかったのは、どのAIを使うかより、「渡し方」と「確かめ方」の方が効くということです。

  • Claudeには、手順書を読ませる
  • ChatGPTには、変えたところの一覧を出させる
  • Codexには、測り方ごと渡す
  • Geminiには、公開する文章だけ渡す

クセは、AIごとに違います。
でも、どれも「何を渡して、どう確かめるか」を決めれば、仕事として使えました。

「で、うちはどれから?」

最初から4つは要りません。
まずは1つで十分です。

選ぶときは、社内で毎日開いている道具から考えるのが早いです。

  • Gmail・Googleドキュメントが中心なら、その中で使えるGemini
  • Word・Excel・Teamsが中心なら、その中で使えるCopilot(自分は使っていないので、使い心地は書けません)
  • 自分の経験からいうと、社内の仕組みを作りたい・手順書を読ませて続けて頼みたいなら、Claude
  • 文章も画像も、まずは1つで済ませたいなら、ChatGPT(自分も画像づくりに使っています)

料金やプランはよく変わります。
契約する前に、各社の公式ページで今の内容を確かめてください。

もし、1つだけでやっていたら

Claudeだけでも、仕組みは作れたと思います。

ただ、デザインは自分の目で直すしかなかったはずです。
まとまった作業も、1つずつ頼むことになっていたと思います。

それに今は、ChatGPTやCodexが作ったものを、Claudeで確かめています。
作る役と、確かめる役を分けられる。
これも、複数のAIを使う理由の1つです。

明日からやるなら

自社で、この4つを紙に書き出してみてください。

  1. 社内で毎日開いている道具は何か(Google系・Microsoft系・LINEなど)
  2. AIに任せたい仕事は、「作る」「整える」「まとめて片付ける」「声や画像」のどれか
  3. その仕事で、変えてはいけない数字・言葉は何か
  4. AIが出したものを、誰が・何で確かめるか
明日からやるなら

1で、最初の1つが決まります。
2で、2つ目が要るかどうかがわかります。
3と4は、どのAIを選んでも先に決めておくことです。

AIは、1つに決めなくていい。
決めておくのは、何を渡して、どう確かめるかです。