「AIに仕事を任せたいけど、何をどう説明すればいいかわからない」
AIを使い始めるとき、多くの方が引っかかるところだと思います。
よくあるのは、上手な頼み方(プロンプト)を覚えようとして、
一から長い説明文を書くやり方です。
ただ、すでに人の手で回っている仕事なら、説明から始めなくて大丈夫です。
その仕事には、もう「材料」と「完成品」があります。
それをそのまま渡す方が、AIは早く仕事を覚えます。
では、何を、どの順番で渡せばいいのか?
すでに人で出来ている仕事をClaude(AI)に覚えさせるとき、自分はこの4つを渡しています。
- 材料(その仕事に使う情報)
- 完成品(その材料から実際に作ったもの)
- 作るまでの手順(文章で)
- 使う道具(ツール・システム・サイト)

順番に書きます。
手順1:材料を渡す。できれば、過去にもう終わった仕事のもの
まず、その仕事で人が見ている情報を渡します。
たとえば図面を作る仕事なら、お客様からもらった図面の情報です。
請求書なら、宛先・品目・金額が書かれたメモやトークです。
ここでのコツは、新しい仕事ではなく、過去にもう終わった仕事の材料を使うことです。
なぜかというと、次の手順2で「その材料から作った完成品」も一緒に渡すからです。
手順2:その材料から作った完成品を、一緒に渡す
材料と完成品をセットで渡すと、AIには「この材料から、これを作ればいい」という正解が見えます。
言葉で「こういう形で作って」と説明するより、早く伝わります。
自分の会社でも、トークに送ると契約書が返ってくる社内Botを作ったとき、
Claudeに、すでに使っていた契約書のファイルを、そのまま渡しました。
できあがったBotが作る契約書の条文は、元の契約書と一字一句同じです。
変わるのは、相手の名前・期間・金額などの空欄だけ。
決まった形の書類なら、形を説明するより、本物を1つ渡す方が早い。
これは、お客様の会社に仕組みを入れるときも同じです。
いま使っている様式を変えないので、現場の人は覚え直さずに済みます。
手順3:作るまでの手順を、文章で送る
材料と完成品だけだと、AIには「途中で何をしたか」がわかりません。
なので、人がふだんやっている段取りを、そのまま文章にして送ります。
- 最初に、材料のどこを見るか
- どの順番で書き込むか
- 迷ったときに、どう決めているか
きれいな文章でなくて大丈夫です。
いつも新人さんに口で説明していることを、そのまま書くイメージです。
手順4:使う道具を、必ず指定する
ハマりやすいのが、ここです。
その仕事に、使うツール・システム・サイトがある場合。
道具を指定しないと、AIが自分の中でデータだけ作って終わることがあります。
たとえば、本当は社内の表計算に入力してほしいのに、
AIの画面に「入力する内容」の一覧が出てきて、そこで終わる。
これでは、最後に人が書き写すことになって、手間が残ります。
なので、道具は必ず指定します。
- サイトなら:URLを送る
- ツールやシステムなら:保存先を伝える。もしくは開いた状態にして、その画面のスクショも送る


自分の社内Botでも、AIに渡している手順書に、使う道具を書いています。
たとえば、こんな書き方です。
- 送るのは、決まった送信の道具だけ
- 送っていいファイルを探すのは、納品物のフォルダの中だけ
- 請求書・契約書は、決まった書類づくりの道具で作る

道具まで決めておくと、AIは「何を作るか」だけでなく、「どこに、何で作るか」まで迷わずに済みます。
もし、一から説明していたら
材料も完成品も渡さず、言葉だけで説明していたら、どうなっていたか。
AIは、それっぽいものを作ってくれます。
ただ、自社の様式と少しずつ違うものになりがちです。
その違いを1つずつ言葉で直していくと、やり取りがどんどん長くなります。
結局「自分でやった方が早い」に戻ってしまうこともあります。
逆に、すでに人で出来ている仕事には、もう答えがあります。
材料と完成品、そしてやり方を知っている人です。
AIに足りないのは、頭の良さではなく、その会社の「いつものやり方」です。
それを渡すのが、この4つの手順です。
明日からやるなら
自社で、この4つを紙に書き出してみてください。
- AIに任せたい仕事で、過去に終わったものを1つ挙げられるか
- その仕事の材料と完成品は、どこに保存されているか
- その仕事の段取りを、新人さんに説明するつもりで書けるか
- 最後に使うツール・システム・サイトはどれか(URLや保存先まで)

1は、一番うまくいった回を選ぶのがおすすめです。それがAIの見本になります。
2が見つからない仕事は、まず人の手で1回作って残すところからです。
3は、箇条書きで大丈夫です。
4まで決めると、AIが作ったものを書き写す手間がなくなります。
AIに説明する前に、見本を渡す。
自分の会社では、この順番で仕事を覚えてもらっています。
